GUILDONE’s blog

人里離れた田舎でひっそりとDIYした作品を公開するブログです。

【その8】下地チェッカーをもらう

今日もバイトだ。建築金物屋

 

雨が降っているので休もうと思ったが、昨日は強風で遅刻したから、

 

今日休めば絶対に『ハメハメハ大王』の称号を授かる事は必至!

 

仕方なく店に向かおう…。

 

店の外で掃除してるとオレンジの軽トラがやってきた。

 

お得意様の大工の棟梁だ。

 

この人が私の相棒『ルクシオ』電動マルノコを譲ってくれた方なのだ!

 

もう70歳はとうに過ぎてるのに、なんでこんなに元気なんだろう?

 

体中から生気が溢れている。見た目、亀仙人にが眼鏡を外して、カツラをかぶった…ん?

 

ジャッキー・チュン!!まさにそれだ!

 

チュンはこちらに気付くと、軽トラの窓を開けてこちらを指差して、

 

"バキューン"と一発撃った後、ドアも開けずに窓から外に飛び出して片膝着いて着地する…。わ…若い!

 

『下地探しあるかね?』とチュンは言う。

有能なバイト戦士は即答する『あります!』

 

下地探しとは下地チェッカーともいって、室内の壁の中に下地になる木や鉄があるか探す道具だ。

 

ただ針の付いた棒なのだが、壁に刺して針が貫通すれば下地がない。

 

貫通しなければそこに下地がある。それだけの道具。

 

チュンは私の返事にウインクで返して、もう一度、私に“バキューン“して店の中に入ってく。

 

できる殺し屋は人を撃つ時は必ず2回引き金を引くというが、ジャッキー・チュンは実は桃白白だったか…?

 

コホン、まぁいい。

 

店に入ろうとすると、チュンが新品の下地チェッカーを手に出てくるところだった。

 

『おいやい』と呼び止められて、壊れてるが、まだ使えるぞ、と下地チェッカーを私に差し出してきた。

 

…壊れたものを私にくれる…だと?

 

…新品ではなく、壊れてもう必要ないものを私にくれる…ということか…?

 

チュンを睨みつけると、私は『あ』と声を出してしまった。

 

このジジイ…なんて純粋な目をしてるんだ…。

 

男の子がお母さんに『あげる!』とポケットから拳一杯のダンゴムシを見せる…あの時の目をしていた。

 

断れる理由はない、退路は絶たれた。

 

それ以上に、この下地チェッカー、ずっと大事にしようと、そう思った…。

 

もらうばかりでは悪い気さえして、缶コーヒーをお礼に渡した。

 

ウインクして70歳過ぎの少年が去っていく。

 

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↑コレもらった。

 

下地チェッカー通称『トゲデマル』と名付けた。

 

キャップがヒビ割れてるところ以外は、普通に使えそうだ。新品買う必要あるのか?

 

黒い棒からは針が飛び出す仕様で、キャップは

磁石⁉︎ 

 

なんと、コーヒーと交換したこのポケモン、すでに「じしゃく」を持ってるのか…⁉︎

 

新しい仲間(道具)トゲデマルをくれたジャッキー・チュンに大感謝だな!

 

チュンの名前、知らんけど。

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